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「口福のレシピ」(原田ひ香)

“昭和と令和 隠し味がつなぐ感動の家族小説”と文庫本の帯に書かれた一冊。
「三人屋」「ランチ酒」と食をテーマとした作品も多い原田さん。
本作にも”セロリの炒め物”、”鯛の骨酒”等々たくさんの料理が登場しますが、物語の大きなテーマとなってるのが”豚肉の生姜焼き(ポークジンジャー)”です。
西洋料理が珍しかった昭和初期の少女と、現在は料理研究家として活躍する女性の物語が重なり合っていきます。
多少の謎解きやドキドキもありつつ、読後に心地良い”余韻”に浸れる一冊でした。
料理を作るのが好きな人や食べるのが好きな人にもお勧めしたい一冊です。
 

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「夜明けのすべて」(瀬尾まいこ)

PMS(月経前症候群)で感情を抑えられない女性と、パニック障害になり生きがいも気力も失った男性の二人の物語。
恋人でも友情でもない”同志”のような気持ちが芽生えた二人の物語は、周囲の人々を知らず知らずのうちに巻き込みながら、”心にやさしい物語”として展開していきます。
決して器用じゃない二人が、この世界(現代)で必死に生きようと助け合いながら暮らしている姿は、一つの”光”の様な気がします。
瀬尾まいこさんの作品は「そしてバトンは渡された」「戸村飯店 青春100連発」「傑作はまだ」と手にしたのは4冊目でしたが、いずれも心温まる物語で、本作も期待以上でした。