父を火災で失った母と息子二人。止むを得ず父の実家の工務店に身を寄せるが、昔気質の祖父・善吉が苦手。それでも新生活を始めた三人には、数々の思いがけない出来事が・・・。家族愛と人情味溢れるミステリー。
べらんめえ口調の善吉は孫が悪い友達に誘われそうになった時に言います。
「どんなダチを作るかなんざ本人の勝手だ。親や周囲がとやかく言うこっちゃねぇ。かくいう俺だって、昔からの知り合いは半分が凶状持ちだからな。元よりそんな資格もねぇ。けどな、自分が選んだ限りは筋を通さなきゃいけねえ。ダチが困っていたら、どんな時でも助ける。ダチが正当な理由もなく罵るヤツを許さない。親兄弟に嘘を吐いてもダチには吐かない。そして決して裏切らない。そういうことを全部守れるんだったら、お前が誰をダチに選ぼうが俺は何も言わないし、文句を言うやつには全力で文句を言ってやる」
”昭和の頑固おやじ”そのものです。
本作は確かにミステリー要素もありますが、本格ミステリーを求めているのであれば合致しないかもしれません。
まさにホームドラマな一冊ですね。