大阪の超庶民的中華料理店「戸村飯店」で育った兄弟、ヘイスケ(兄)とコウスケ(弟)の青春物語。要領も見た目もよい兄と、単純な性格の弟。高校卒業後上京する兄と家業の中華料理店の跡を継ごうとする弟の一年間の苦悩。
ほぼ関西弁で展開するストーリーは笑いあり涙ありで、一気に読破しました。
物語が進んでくる事で変わってくる兄弟互いへの気持ちの変化は本書のテーマかも知れません。
兄弟のおやじも良い味出しています。
・・・俺もコウスケも薬を飲むことなくポカリを飲んで風邪を治した。アクエリアスでもいいんじゃないのか、と言いたいところだけれど、おやじ曰く「アクエリアスはコカコーラやろう。そやけど、ポカリは製薬会社が作ってるから一番効く」らしい・・
このおやじの感覚、大好きです。
そのほかにも、おやじは兄弟が進路に悩んだ時に無茶苦茶な行動・発言もしますが、結局は方向を導いてくれているんですよね。
瀬尾まいこさんの本は「そして、バトンは渡された」を読んだのが初めてだったのですが、「やさしい家族の物語」は本書でも受け継がれています。
読み終わった後で、戸村家の数年後が気になる作品でした。