地元で愛される小さな洋菓子店「スイート・ホーム」を営む一家と、そんな一家を取り巻く人々の心温まる物語。
結婚を決めた引っ込み思案な娘、陽皆(ひな)に向けて母が言います。
・・・あんたも、昇さんとあったかい家庭を作りなさい。小さくても古くてもええから、気持ちのいい家に住みなさい。もしも窓がなければ、窓辺のように花を置けばいい。家は、そこに住む人が、明るく、あたたかくするものなのだから。家は、人が住んで、家族になる。「ハウス」は、人と人が暮らして、時を経て「ホーム」になる。あんたも、昇さんと築かんと。新しいスイート・ホームを・・・
また、すれ違いばかりの結婚10年目の夫婦が、「スイート・ホーム」の街に新居を構えます。
・・・おれたち、暮らし方変えてみいへんか?どんなに忙しくても、帰りたいなぁ、思える家、作らへんか?どっちかが仕事で帰ってこらへんでも、どっちかが帰りを待っている。そんな家を。・・・
本作に描かれる人々の数々のエピソードは決して”波乱万丈”ではないですけれど、日々の生活に”温かさ”を持っているんですね。
そして”家族のカタチ”、”幸せのカタチ”を教えられた一作でもあります。