本屋大賞受賞、映画化決定との事で興味があったので、凪良ゆうさんの作品を初めて手に取りました。
父を亡くし、母が居なくなった少女。親戚に預けられるんですが、ここでも居場所がないので、近くの児童公園のベンチで遅くまでたたずむ毎日。そんな少女の反対側のベンチでいつも本を読んでいる大学生の文(ふみ)に声を掛けられるところから物語が始まります。15年後二人は再開。世の中の生きづらさ、現実と真実、デジタルタトゥー、マスコミ報道。そうした社会に振り回されていく二人。
正直、これほどハードな物語とは思いませんでした。
どんな小説でも、どこかしら”救いになる”部分はあると思って、読み進めていくんですが、この作品は最後まで見つけられませんでしたね。
ただ一つ言えることは、今の社会でこの物語が現実に起きていてもおかしくないって事です。決して誰が悪いわけじゃないんですけど、社会の仕組みがそうなってしまってるのかも知れないです。
映画はまだ見てないですが、機会があれば見てみたいと思います。